高知県 9月いっぱいで鰻漁終わりました。

うなぎが絶滅危惧種に指定されて、今度は県単位で鰻の規制をするようになってきました。ウナギが減っているのは漁師の乱獲のせいなんですって。

さて、うなぎ漁の盛んな最後の清流、四万十川でいったいどれだけの漁師が残っているのでしょう・・・ウナギ資源を激減させるほどの漁獲を上げている漁師がいったい存在するのでしょうか?

今や、漁師の数はそれこそ絶滅危惧種ですよ。 ほんとうに少ないです。それがこぞってやったって乱獲になるはずもなく・・・・・・・

シラスウナギ これは難しい問題です。しかし、漁の期間は真冬ですが、感覚的に遡上の時期が昔より遅れており、漁の期間の水揚げだけでは増えた減ったと言えなくなっている昨今です。 その証拠に禁漁間際の9月に10センチに満たない黒子と呼ばれる幼魚が結構いるんですから。

また、数年前には採れすぎて値段が一キロ5万円みたいな年もあったんですから。通常なら一キロ100万円とか平気でするのにね。 その豊漁の年のことは意図的に報道しないみたいですけどね。

毎日川でうなぎを追っている身の意見としては・・・確かにうなぎは昔から比べて格段に減った。しかし、いまだに子供でも捕まえられるだけの数はちゃんと生息していますよ。それって絶滅危惧種??

では格段に減った原因は? これはもうはっきりしている。昔より格段に鰻の棲家が減った。その棲家の数に比例して鰻も減った、が正解だと思います。全ての生き物は棲家が減れば繁栄できないのです。

本流に流れ込む支流の河川改修工事、砂防工事、周辺植林の大規模伐採、により生産される土砂が、まず支流の岩の隙間、いわゆる鰻や他生物の棲家を埋め尽くし、本流まで砂まみれ。田んぼの水路に至るまでコンクリートで三面貼り。川に入ればわずかながらの隙間や、流れてきた自転車などに草やゴミが絡みつき、そこをようやく棲家にしている状態。シラスウナギは確かに昔より格段に減ったけど、ちゃんと毎年海から上がっているのにそれをストックしきれない環境。

乱獲の前に行政はやることが山積なんですが、一番数が少なくて弱い漁師を標的にしてきます。

普通種の保存を考えるときには子どもを保護することが一番に考えられるのは当たり前の事ですが、ウナギは3兆円産業。シラスウナギがいないと養鰻業界は成り立たないのでそれは止められない、ならば、卵を産みに帰る親を保護しようということで産卵に下る秋のうなぎを規制する、という構図です。秋のうなぎをとって生計を立てているのは、絶滅危惧種的に数の少ない漁師だから簡単に規制できちゃうんです。

高知県は川漁師が文化としてしっかりある県なのですが、率先して規制をしていますね。びっくりしたのには養鰻新聞にデッカク天然とるのはやめましょうって広告まで高知県がやっているって話を聞いた時に愕然としました。

他県では専業の川漁師などほとんど存在していないのに、ごくごく一部のウナギ漁師の為に規制を考慮している県もあるっていうのに、高知県は四万十川にわずかながら専業の漁師が残っているのにそれは全く考えずに他県に先駆けて規制に参加するんですから・・・・・当然漁業補償なんかあるはずもなく。

本当に乱獲が主たる減少の原因なら私たちも規制を甘んじて受け入れます! しかし、河川環境を滅茶苦茶に壊しておいて、河川で食ってるものに更に規制をかけてくるこの構図は納得ができませんよ。うなぎを減らしているのは行政そのもので漁師では無いのですよ。少ない漁師の採る量など知れています。

だから規制をするのなら自分たちの公共工事の在り方、林業の在り方、等々しっかり考えてやってくれないと意味がないのだとハッキリ申し上げたい。

そして、何よりも、全国に専業で川漁師でなんとかまだやっていけるのは恐らく四万十川だけだと思うのですか、それほどの川をもっていて、なおかつ文化的な側面でも高知といえば川漁師っていう構図があるくらいなのですから、もう少し行政にはいろいろ深く考えて自然環境を総合的に守る判断をしていただきたい。河川環境の保全をして、その上での漁獲の規制だと言っておきたい。そうしないと漁獲規制したって焼け石に水です。主たる諸悪の根源を見直さないとダメなのです。鰻の棲家が増えるような河川環境を維持しないといけないのです。テトラや石で棲家を作ることには賛成ですが、今の河川環境でそれを作ってもすぐにその棲家は土砂で埋まってしまうでしょう。そうしたらせっかく作っても税金の無駄ですよ。何度も言いますが、河川に悪さをする諸悪の根源、これを絶たないと未来はありません。

棲家は大事なのです。その証拠に底が砂や細かい砂利の場所に大きな石で鰻の棲家を作ってやるだけで、その棲家に沢山のウナギが住み着いてきます。たった数個の人工的に作った棲家から収穫できたウナギの写真を載せておきます。

だれか、力のある行政の方がこれを読んでなるほど、って思ってくれないかな・・・どんな些細なことでも四万十川の為に力になりたいのに・・・・・

 

 

 

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