昨年 今年と高知県で一番歴史の古い民放であるRKC高知放送は四万十川の危機についてのドキュメンタリーを2年連続で制作、放送いたしました。
そして、今年高知県にて放送された分の番組が日本テレビにて全国へ向けて放送されることになりました。
ドキュメンタリーというカテゴリーはなかなか視聴率という部分で難しく、どうしても放送時間帯は深夜になってしまうことが多いのが残念ではありますが、その分、特に意識の高い層がご覧になっている可能性が高く、やっと 全国に向けて四万十川の危機についてまともに訴えかけることができる機会ができました。
色んなメディアにて、必ず四万十川について語るのですが、なかなか問題意識としての放送にはならないものです。
四万十川の魅力を伝えるという点ではどのメディアさんでも最大限の表現をして下さいましたが、番組の全編においてしっかり問題定義として訴えること これが私のメディアに出続ける事の真意であります。やっとやり続けてきた事が報われる感じがいたします。
地方に住んでおりメディアに出る事、それはとても大変な事なのです。
それでもずっとブレずに何を言われても出てきたのはこのような番組で四万十川の危機と問題点を広く世に訴えたいが為。
私がこの世に産まれたのは1970年の1月1日。このNNNドキュメントが放送開始されたのが、その3日後の1970年 1月4日。
私と同じ年の歴史がある由緒正しい長寿番組であります。
今から何年も前にも同じ時間帯のドキュメンタリー番組であるFNSドキュメンタリー大賞というフジテレビのものでも訴えさせていただきましたが、今はその頃よりずっと四万十川は悪くなり続けている。もういいかげん手を打っていかないといけない。
私は心より祈っています。
全国の有識者。意識の高い方々。四万十川を愛する方々。川を愛する方々。自然を愛する方々。全ての鳥獣虫魚を愛する方々。
しっかりと観ていただきたいのです。
そして、そこから何かしらのアクションを生む一つのきっかけになってくれたら…
私が人生をかけて、家族を連れ、川漁師となった全ての情熱
そして沢山の苦労…
それが報われるのです。
この情熱が燃えたぎっているうちは、今や風前の灯となっている川漁師という仕事を通じて、こんなことではいけない!という沢山の問題を投げかけながら四万十川の為にやれることをやり続けたい。
もっと大きく言えば、この日本の美しい自然の為に現場から見える沢山の問題を投げかけていきたい。
講演であったり、メディアにおいてであったり、また、小学校から大学まで四万十川の事を、素晴らしさだけでなくこのままではいけないという危機を訴えてきました。
四万十川の事を世に訴える。これが私のライフワークになっています。
今日も天然ウナギの生息環境、生態などの研究について博物館と水産大学から協力の要請があったところです。少なくなっている生き物たち。その為の研究です。生息環境の悪化の一途は現在の在り方では止まりません。
現場を知り抜いている川漁師という職業をしていると、丸裸に皆伐され、山を削りダンプカーが山頂まで登れるような酷い自然破壊を目にしては 天を仰いで何故こんな事を!と打ちひしがれたり、それによる夥しい土砂の流出により川底の荒れた模様を見ては奈落の底へ突き落とされるかの如くうなだれたり…
悲しいことばかりが…一般の方の見えにくいところで公然と行われている。
こんなこと先進国がやるのかという程の酷さでもあり、災害を誘発しかねない。
私達人間はものを言って対抗できますが、そこへ生息している生き物は黙って消えていくしかないのです…
沢山の問題がこの国にはあるのです。
放送は7月30日 (日)24:50分日本テレビ
8月6日 (日) 5:00/24:00日テレnews24
8月6日 (日) 8:00 BS日テレ
と四回あります。
是非ご覧になっていただきたいです。Ψ
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