最後の清流はどこへ 高知放送のドキュメンタリー番組
約二年に渡り密着していただき、四万十川の危機的状況と専業川漁師の厳しい現実をまとめてくれました。
放送されたのは今から3ヶ月近く前の事。私の周りでは結構な反響があったように聞いています。
私自身もコロナ渦で殆ど外出しない中、運送会社へ荷物を持って行けば、はたまた病院に診察してもらいにいくと、とある会の手続きに出向くと、猟友会の事務員のお姉さんにも、高知市に在住の方達からも、見知らぬ方からsns経由で励ましのお言葉だったり、その他にも色々な場面で、良い番組でした!との温かいお言葉、ありがたかったです。 もちろん何だかの理由で良く思っていない人達もいるでしょうが、そちらには顔をむけないようにして前向きに、、、
番組の内容としては、四万十川の川漁師の一年間の漁の事、その中でも近年全く採れなくなってしまったすじ青のりと、数年前に高知県が禁漁期間を新たに設けたテナガエビの減少について、なぜそのようになっているのか、川が何が原因で生き物が減っていっているのか、という事に問いかける事と同時に、最後の清流と呼ばれる四万十川で専業の川漁師がどんどん姿を消している事への懸念、
そして今後どのように問題を解決していくのかという部分にまで少し踏み込んだ内容でした。
なかなか漁の撮影というのは、天候、水温、水量等々の状況で、明日は良さそうだから撮影して欲しい というようにはなりません。一週間以上前にスケジューリングして撮影にやってくるので、万全の時にやれるとは限らないのです。
それでいてわざわざ遠方から何名もで来るわけですから、録れ高についてもこちらは気になってしまうのですが、漁は自然相手。そう思うようにはなりません。
密着していただいていた二年間、初冬の落鮎漁以外は何とかいつもどうりに近い水揚げの撮影ができましたので、そこはその都度、ほっとしていた部分ではありましたね。
その他にも、息子と四万十川の天然うなぎを食べながら、今後の川漁師についての話だったりとか、一つ上流に位置する組合の組合長さんと川の今後のためにできることの川原での対談、自分が毎年小学校で行っている川の授業であったりと、色々な四万十川の未来の事を考えていただくきっかけになる、内容的にかなり濃い番組をつくってくれました。
番組ディレクターの林さんとは、四年位の付き合いでしょうか。四万十川の問題点や、漁師のいろんなことについても話せば解る間柄になれていますので、今回の番組は自分としては言いたいことはだいたい言いきった!感じで大変充実した気持ちになれました。
このような優れたドキュメンタリー番組は、できたら高知県だけでなく、全国に発信してもらい、広く知らしめていただきたい。できればネット配信なとで広められたら尚いいのにと思いますね。
これまでも高知放送さんは、四万十川の問題点について前向きに取り組んでくださいました。
私の師匠の頃からずっと四万十川について前向きに、そして、今はこの現状をなんとかしないと、との思いで発信してくれています。
一、川漁師として、そのように発信してくれる事に協力しないわけがありません。
誰に何を言われても、最後の清流と呼ばれる四万十川を守るために、自分にできることは何なのか。
自分にできることであるならば、率先してやっていかないとならないと思っています。それが自分が今、収入も激減して生活の瀬戸際なのに、いまだに専業の川漁師として頑張っていける原動力なのかもしれません。
なぜなら、川漁師をやめてしまうときは、発言をやめてしまうときなのですから。
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