いきなりのビリ カツオ。 ビリとはこちらでは新鮮中の新鮮、まだ死後硬直する前の鮮魚の事をそう呼びます。 びんび、などという場合もあるとか。
写真で指で押してるのは、身のモチモチぶりを試してるのです。とにかくプニョンと柔らかくてむっちり良い反発感もある。氷でガンガンに冷やしてしまうとやがてこのビリ、ではなくなり、いわゆる普通の超新鮮な鮮魚になってしまうのです。
なので、いつも魚を買うときにお世話になっているお店では、このビリ、だけはビニール袋の上から新聞でくるんで、氷を当てないようにしてくれます。買い物から帰っても、間違ってもこのビリ、そのまま冷蔵庫に放り込むなどしてはいけません。夕方晩酌の時間にはただの超新鮮カツオになってしまうからです。必ず新聞紙でしっかりくるんで冷えすぎないようにしとかないといけません。
さて、いざマナ板の上で捌く時がきました。このビリ、包丁をキリッキリ、ギンギンに砥ぎあげておかねばなりません。なにしろまだ、身は活きているようでモッチモチ。普通によく切れるレベルの包丁だとなかなかスパッと切り込めないのです。 さらにカツオは厚く切れ、と云うもんですが、このビリ、普通の刺身の三倍位の厚みで切るのがよろしい。
分厚い、モッチリと弾力のある赤く照りの入った切り身をあんぐりと頬張ってごらん。それはもう、衝撃的な感覚でしかないですよ。クニゅ!モチっ!嗚呼、なんだこの新鮮なのに柔らかい、しかし柔らかさが跳ね返ってくるような弾力。
分厚く切ったために口の中いっぱいのもちもちぷにゅぷにゅの切り身が更に飲み込む時に喉にからみつくように・・・例えて言うならお餅を飲み込んでるような?ちょっとちがうか?
しかしとにかくこのビリ カツオ!ここに来ないと食べられませんね、住んでたってなかなか食べる機会がないですもん。超新鮮な刺身の上をいくビリ、美味しいですよ~!!
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