土用の丑 四万十川の川漁師の丑の日は!

土用の丑がやってまいりました。この日は私にとって、ヤケクソになって鰻を喰らう日であります。だって、こういうこじつけな理由でもない限り、お高い商品に手を付けるなんて事できっこないんですもの・・・・

でも、この日を一番楽しみにしているのは実は我が家の息子ちゃんです。うなぎは息子の大好物。いつも一番食べたいものは何?って聞くと大きな声で う・な・ぎ! って答える。

毎日毎日、この時期になるとオヤジが太い美味そうなうなぎを捕まえてくるのに全然食べられない。最初の頃はとってきたウナギを見るためについて回っていたのに、近頃は特大サイズがとれて、見てみなよって声をかけても、「ふぅん」ってな感じで寂しそうにその場を後にするのです。でも、オヤジの苦労を見ているので、食べたいとは言えないんでしょう・・・実際注文に追われて日夜かけずりまわってクタクタになってますし・・・もっと簡単にとれたら楽なんですけどね。

で、今日は焼くぞ!!って朝から宣言したら、そりゃあ、大喜び!!オレ、この日をまってたんだよ~って言って夜が待ち遠しいって言うんです。さて、では明るいうちに全ての漁を終えて帰ってこなければなりません。とうちゃん。朝からあっちこっち駆けずり回って頑張った。午後五時頃に帰宅できたけど、なんだか背中は痛い、肩は痛いでなかなか疲れてる。本当ならビールをきゅうっとやって横になりたいのだけど、今晩だけはそうもいかない。

さっさと用意して次から次に鰻を捌いていきます。骨や頭や肝は一度焼いてから蒲焼のタレにほうりこんで出汁にする。こうするとコクのある美味い蒲焼のタレが出来る。

炭をおこすのは息子に任せて串を打ち、大きいものは一度白焼きをしてから蒸しあげてもう一度タレにくぐらせてから焼く。いわゆる関東のやり方。太いうなぎは断然こっちが美味いと思う。

汗だくになって疲れてるので更にフラフラになって、途中で飲んだビールで酔っ払ってより疲れが増幅して・・・・・全て出来上がってようやく食べる時にはかなりフラフラのクタクタ。もうぺちゃんこ。

うなぎ漁の餌に取っておいた川エビをつまみに揚げて、四万十川下流域の支流で採取したシジミで土用シジミ汁を作って、四万十づくし。 じゃーん! やっとできた!! ウォ~!!食うぞ!!!!!

あんぐり一口、分厚いうなぎの身を口に運ぶと・・・・・・嗚呼、湯気と共にかぐわしい川魚の香りが鼻腔を抜けて ぷわぁ~ん はぁ、素晴らしい!口の中ではパリッと香ばしい皮の下からとろふわのコラーゲンと、豊かでとろける、はんなりと上質の脂がのったコクと旨味、ねっとりと絡みついて、もう極上、極楽、思わず天を仰いだ。

これで連日の疲れがぶっ飛びますね! 疲れがたまるこの時期に・・・やっぱり土用の丑、必要なんだな。四万十川の川漁師にとってもこれはとっても大事な一日でございました。

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