落ち鮎漁もそろそろ終盤になってきました。

今年は過去に例を見ないほどの暖冬だと言われています。 昼間はちょっと作業するとTシャツになりたいくらいの暖かな日が続いてはいますが、時折厳しい寒さにさらされる日もやってきます。
北風が吹きすさび、船が風にあおられて動いてしまう。突然冷雨が横殴りに襲い掛かり、体の芯まで冷えきってしまう。もうやめてくれ!というほどに天候が荒れはじめ、心が折れそうになる。
それでもじっとねばって鮎の出現を待つ。鮎の群れがいるサインでもある水面への跳ねを探すのです。
何時間もそうやって忍耐強く川の上で探すのです。そんな中、絶え間なく動き続ける低い雲の合間から日差しが届きました。
初冬の四万十川に突然、虹が現れたのです。その光景には、目を見張るものがありました。冷たく厳しい最中だからこそ、余計に美しく見えたのかもしれません。
神々しさすら感じました。咄嗟に手に持っていた網を手放し、厚着の下のポケットを急いでまさぐり、携帯で撮影しました。
この素晴らしい突然の虹は数分の間続きました。レインウェアーの下で首をすぼめてずっと耐えていた厳しい時間に対するちょっとした自然からのご褒美のようでもありましたね。
この虹のおかげで、折れかけていたハートに元気が戻り、川の上で頑張り続けることができました。忍耐の後には良いこともあるのです。その後何回も鮎の群れに遭遇する幸運に見舞われました。
この日は岸からの投げ網(小鷹網)漁ではなく、船からの投網漁でしたので、一群れの鮎を伏せるたびに投げ網(小鷹網)よりも数が稼げます。
鼻水も止まらないほどの寒風が横殴りでいじめてくるけれど、まだまだ、次の群れ、次の群れ、と粘り抜く。結局この寒い中、日暮れで真っ暗になるまで頑張っちゃいました。
漁師にとっては、獲物に対する執着心が大変重要な要素であります。時として執念と言ってもいいかもしれない程の執着心が大事なのです。
どうやってつかまえちゃろうか!そんなことばっかり考えて、あれだこれだと試してみる探究心も必要です。
それにしても、やっぱり冬の寒い中での漁は厳しいです。一日を終えて、風呂で温まっても手足の先がずっとジンジンしてしまう。
厳しい仕事ですね。でも好きだから耐えられる。
川漁師はつらいよ。

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