四万十川 川エビ テナガエビ 減っています。このままでは・・・

四万十川はかつて川漁師の宝庫でした。 わたしの師匠の世代の大先輩たちはそれはそれは沢山の水揚げを揚げておられたのですが、今はホントにさみしい限り・・・

わたしがこちらにきて川漁師になって、たったの5年。最初の二年は川エビだって沢山とれていたし、需要と供給のバランスで川エビの値段もそう高いものではありませんでした。

それだって昔に比べたら採れる量は減っていたのでしょうが、それでもちょっと仕掛けを工夫したらビックリするくらい採れていたのです。しかし、じわじわ、年々、漁獲がグンとさがってきました。特にこの二、三年はひどいもんです。その証拠に市場での川エビの値段はキロ単価が伊勢海老よりも高いという異常事態も起きています。需要と供給のバランスで、四万十地域の外食産業、特に旅館や居酒屋などは川エビの在庫をを切らすことができません。しかしそれを満たす量が無くなってしまい、セリで値が上がっていくのです。なぜこんなになってしまったのか・・・くりかえし申し上げますが、わたしはこっちに移住してきて川漁師になってたったの5年です。なのに、毎年凄い勢いで川が変わっていくのを目の当たりに見ているのです。ちょっと愕然とするくらいにその変貌のスピードは上がっています。やっと見つけた穴場だったり、そのポイントにおいてのストラテジーなどが毎年通用しなくなっていくのです。それはそれで自分の漁の引き出しも通常よりも早いスピードで増えていくし、変化についていくために技術も向上はしていくのでしょうが、こんなに川が変貌して漁獲も減っていくと精神的にとってもしんどいです・・・今日の川エビの水揚げだって一日中頑張ってあっちこっちの仕掛けを世話してようやくまともな漁になるくらいなんです。体力的にも大変です。

根本的な原因はなにか?ここ数年、急激に変化している川。細かい土砂がどんどん川底に堆積していって、こちらに来た時にはあまり目にすることのなかった砂泥地を好む魚たち、例えばシマドジョウ、スゴモロコ、なんかがとても増え始めてなんとなく生態系まで変わりそうな予感です。その急速に堆積していってる土砂に比例するように急速に川エビの大きいのが減っていってるような気がしてなりません。

砂が石の隙間を埋めまくって住処をうばっているし、これはうなぎにも物凄い打撃を与えています。うなぎなんてもはや幻なんていう言い方をすることもあるようで・・・まだまだ幻には程遠いほどはおりますが・・・そして川底からの伏流水までもこの土砂が止めはじめているのではないかと疑っています。細かい土砂は天然のセメントみたいなもので、何でも隙間を埋めてしまいます。川底の岩を拾おうとしたら、土砂に石の下半分が埋まっており、ようやく岩を動かしたら岩の下は粘土みたいに細かい砂泥であった、なんてことが普通の状態。下手をすると一見、景色だけは綺麗だけど、川の持つ力としては三面張りのコンクリートの水路みたいな事になっていたら・・・この地域、人口が急激に増えているわけでもないし、そんなに急激に川を汚すファクターがあるわけでもない・・・しかし川は年々ダメになっている。四万十川は本来、川底から無数の湧水が湧き出していて、そのいたるところから湧き出す、周辺の山林、土壌を通過してきたおそらくミネラルたっぷりな伏流水が、ゆっくり、たゆたいながら流れる、場所によっては水がたまり気味になってしまうほどのゆっくりした流れを清らかで栄養分たっぷりな、魚たちにとって最高の水をたたえてきていたのに、それが急速に崩れている。 伏流水、これが減っているのではないか・・・土砂によって埋められて。・・・土砂を作り出す原因。  おえらい学者さんたちはしっかりそこを研究しなさい。机上の論で今まで散々川をダメにしてきたんでしょうが! もう一度、土砂の原因。そこを先ずは割り出して対策をこうじていかないと確実に四万十川はダメになるでしょう。林業のありかた。これなんかは率先して県が動いて対策しないといけないのに、なにやってんでしょうかね。川沿いの植林を一気に伐採して作業道付けるのを推奨して・・・大雨のたびに物凄い土砂が川に流れ込んでいるというのに・・・砂防堰堤の乱立。これはほんとうに悪い。行政悪。土石流防止にほんとうに必要な場所は仕方ないけれど、公共工事の予算消化に無駄に造るのが許せない。   川底からの伏流水が堆積した土砂により減っているのなら、とにかく別の手段で水量を増やすことが、まずは一番手っ取り早い川の復元の方法だと思います。支流のダムを無くす、とか、本流のダムまがいの堰堤から取水されている水を四万十川に戻すとか、覚悟のいる大きな決断が迫られているのではないでしょうか・・・高知県の宝。いや、日本人にとっての財産ですよ、この四万十川は。いつまでも最後の清流であって欲しいのです。だからなんで高知県がもっと胸をはって対策を講じていかないのかが不思議でなりません。もっと川の現場の意見を聴いて、川の保全をしていってほしい。

もう、ほんとうに頼みますよ・・・毎日川を見て、川が悪くなっているのを切実に体感しているからこそ、何とかしたい気持ちでいっぱいです!

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